九重化成を知る

化成と聞くと化学製品を作っている会社をイメージする方もいるかもしれませんが、
食品の受託製造をしている(他の会社からの注文をうけて作る)会社です。
当社は食品のなかでも「顆粒」を製造しています。
顆粒という言葉は聞いたことがない方も多いと思いますが、意外と身近な存在なんですよ。
例えばお料理に使う「だし」や「ふりかけ」のつぶつぶ。見たことありませんか?
他にも粉末茶やココア、青汁などにもよく使われています。
当社は受託製造というかたちでみなさんの食生活を陰から支えています。
スーパーやコンビニに並ぶ商品に当社の名前をみつけることはできませんが、
実は誰もが一度は食べたことがあるものを作っています。
そんな会社で一緒に働いてみませんか?

顆粒ってなに?

顆粒とは、1種類、または数種類の粉末の原料を、水や結着剤(原料同士をくっつける役目をするもの)を使って原料より大きい粒にしたもののことです。
粉末を粒状にすることを、造粒(顆粒化)といいます。
弊社で行っている「流動層造粒法」では、造粒機の中で原料の粉が舞っているところに、水や結着剤をスプレーし、乾燥させます。
すると、原料同士がくっついて、少し大きな粒になります。
スプレーと乾燥を繰り返すと粒はだんだん大きくなり、顆粒が出来上がります。

粉のままだと・・・

  • 袋を開けた時に中身の粉が飛び散ってしまう
  • 使おうとした時袋から中身が一気に出てしまう
  • 液体に溶かした時にダマになる

顆粒にすると・・・

  • 粒が重くなるので粉が飛び散りにくくなる
  • 粉のままよりもゆっくり流れるようになり、扱いやすくなる
  • 液体に均等に広がるので溶かしやすくなる

このように顆粒にすると、粉末が持つ色々な問題を解決することができます。

粉末を溶かした時

顆粒を溶かした時

みなさんは気付いていませんが、だしや粉末スープ類、ココア、紅茶、コーヒー、ふりかけなど日々の食事の色々なものに顆粒が使われています。

「顆粒」はみなさんの食生活を陰ながら支えています!

紅茶顆粒の製造方法

①. 紅茶粉末(紅茶を淹れ乾燥させて粉状にしたもの)、砂糖、香料など使用する原料を注文し、購入します。お客様から原料を支給されることもあります。
②. 紅茶粉末、砂糖などの原料を必要量計量します。
③. 造粒機の本体に計量した原料を入れて造粒機の中に空気を送り込み、原料を造粒機の中で舞い上がらせ、混ぜ合わせます。
④. 原料が空中に舞っているところに、水をスプレーして原料を湿らせます。
⑤. スプレーを止め、湿った原料を乾燥させます。
※④と⑤を繰り返して粉を粒へと大きくしていきます。(これを造粒(顆粒化)と呼びます。)
⑥. 目的の大きさまで粒が大きくなったら、仕上乾燥をし、製品の水分量を調整します。
⑦. 篩(ふるい)に顆粒を通し、顆粒の大きさを揃えます。
⑧. 篩を通した顆粒を袋に詰めて製品となります。

粉のままの原料をそのままお湯に溶かそうとしても、原料ごとに溶けやすさや重さが違うので固まりが残ってしまったり、原料が混ざり切っていなくて味が違ってしまうこともありえます。
顆粒にすると、原料が均等に混ぜられるため、溶かしやすく、味のばらつきも起こりません。

工場長からの一言

顆粒の作り方は簡単そうに見えるかもしれませんが、スイッチを押しただけで自動で出来上がるわけではありません、
④のスプレーと⑤の乾燥の間に、雨が降ると空気中の湿度が変わって、たちまち粒がくっつきすぎて固まってしまいます。
固まっては商品にならないので、機械の操作担当者は、温度計、湿度計とにらめっこをしながらの慎重な調整が必要です。
朝一回目の造粒が成功するかどうかで、その日の出来具合が決まると言っても過言ではありません。
そのため、担当者は前日に天気予報などを見て、次の日の設定条件を検討します。
何メートルもある大きな設備で何百kgもの顆粒を製造しますが、季節や天候、気温に応じて繊細な操作が必要とされるものなのです。
重たい原料や製品を取り扱うこともあり、体力も必要な仕事ですが、食品業界の流行をちょっと先取りして知ることができるメリットもあります。

顆粒について
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